- はじめに
経済産業省「バイオ人材育成システム開発事業」は、
今後のバイオ人材育成に資するとともに、産業の現場が真に必要とするスキルを備えた
バイオ人材を効果的に育成するため、研修コース策定型とOJT型による人材育成事業を、
平成14年度補正予算において実施するものです。
本事業にあたり、公募により計17団体が採択されました。
その1つが、東北大学とアドバンスソフト株式会社による研修コース策定型での提案
「医療工学の指導的人材の育成」です。
- 目 的
本プロジェクト「医療工学の指導的人材の育成」の目的は、
「医療工学分野の即戦力となる人材や、また近い将来、当分野の指導者となりうる
人材を輩出できる、人材育成の仕組みを開発すること」です。
- 背 景
我が国の医学、工学、及び、情報技術の融合分野は、基礎研究においては先鋭の
研究者の参入が見られるようになってきました。
しかしながら、産業における技術開発や医療への応用という観点から見ると、
その指導者となりうる人材は、医学の側にも工学の側にも欠如していると言えます。
その理由として、人材の育成が目的意識的に行われておらず、
教育システムも十分に整備されてこなかったという背景が考えられます。
一方、米国においては、21世紀の先端医学、生命科学、及び、それに関連する
新産業領域の創出を目指して、情報技術等の工学と医学・生命科学を融合した
医療工学の創出に力を注いでおり、この分野の人材育成が着実に進めてられています。
すでに50以上の大学で医療工学の学部・大学院を開設しており、
3万人を超える博士が活躍しています。
我が国においても、産業、医療、学際、いずれをとっても、国際競争力を有する
ためには、早急にこの分野の人材育成に本腰を入れる必要があると言えます。
- 実施内容
本プロジェクトでは、医療工学分野における指導的人材を育成するための仕組みの開発
として、以下の計画を実施していきます。
- スキルスタンダードの策定
- カリキュラムの策定
- 実証実験(公開講座)
- 策定内容の評価・課題抽出
本プロジェクトにおいて育成対象となる人材像は、医学、工学、理学分野等における
若手研究者、上級技術者、及び、医療従事者です。
本プロジェクトで行う実証試験では、東北大学に所属する学生だけでなく、
民間企業からも広く参加者を募り、講義、及び、評価の実施を計画しています。
(平成15年12月に公開講座を開催)
- プロジェクト期間
平成15年3月〜平成16年1月
- 推進体制
体制図のとおり、「東北大学 医工連携バイオ人材育成委員会」(以下、委員会)
を中心としてプロジェクトを推進しています。
体制図
委員会は、東北大学大学院を中心として、東京大学生産技術研究所、アドバンスソフト株式会社からの
参画者により、構成されています。
委員会名簿
委員長 | 山口 隆美 | 東北大学大学院 工学研究科 教授 |
委員 | 大内 憲明 | 東北大学大学院 医学系研究科 教授 |
委員 | 山田 章吾 | 東北大学 医学部附属病院 病院長 |
委員 | 大隅 典子 | 東北大学大学院 医学系研究科 教授 |
委員 | 佐藤 正明 | 東北大学大学院 工学研究科 教授 |
委員 | 和田 仁 | 東北大学大学院 工学研究科 教授 |
委員 | 大島 まり | 東京大学 生産技術研究所 助教授 |
委員 | 和田 成生 | 東北大学大学院 工学研究科 助教授 |
委員 | 坪田 健一 | 東北大学大学院 工学研究科 助手 |
事務局 | 小池 秀耀 | アドバンスソフト株式会社 代表取締役社長 |
事務局 | 山野 真裕 | アドバンスソフト株式会社 事業開発室 主任 |
(以上、委員9名、事務局2名)